2020年4月17日(金)
4月17日は例会変更し、第2回優良事業所見学会を私どもの寺、護国院での開催予定でしたが本日もEクラブ方式例会となりました。優良事業所といえるような立派な寺ではありませんが!
さて、仏教はインドが発祥の地でありますが、インドの僧が身につけている法衣は一枚の布を巻きつけています。皆さんよくご存知のお布施という言葉がありますが、これはインドの法衣が始まりです。インドでは、僧侶が読経や説法をし、そのお礼として布をいただいたのです。昔は布が大量に織れるわけではなくとても大切なものでした。したがって、どんなに小さな切れ端でもよいから布をいただいて繋ぎ合わせて衣を作ったのがインドの法衣であり、日本でいうところの七条とか如法衣という物に当たるわけです。よくそれらを見ていただくとパッチワークのようになっており、その名残です。さらに布施にもいろいろあり、僧侶が読経や説法をすることを「法施(ほうせ)」といい、さらに「心施(しんせ)」というものがあり、物品をあげるのが惜しいとか嫌だという人は物品でなくても良い心をプレゼントすることをいいます。心を施すということで、優しい言葉をかけてあげる、悩んでいる人困っている人に声をかけ、その人の話を聞いてあげるということです。悩みを人に話せばそれだけでも少しは楽になるものです。さらに「顔施(がんせ)」または「和顔施(わがんせ)」というものがあります。これは和やかな顔を施すということです。口下手な人でもニッコリ笑うくらいのことは出来ます。笑顔を見たら相手だって心が少しは晴れるというもので、人はたいてい笑った時の表情が一番美しいものです。布施の意味についてお話をしましたが、布施は快く施すものでありロータリークラブのニコボックスも何か良いことがあった時・心温まることがあった時・感謝することがあった時などに心持ちを入れますが、仏教ではそれを「喜捨」という言葉で表します。文字の如く喜んで捨てる、つまり喜んで差し出すということです。ニコボックスは喜捨箱とでもいえるのでしょう。どうぞ皆様、気持ち良くニコボックスに喜捨しましょう。ニコボックス委員会に代わってお願いをしておきます。
当寺は真言宗に属しますが、真言宗には阿字(あじ)観法という呼吸を大切にする瞑想法があります。阿字はインドの古い文字で梵字といいます。阿の音は一切の言葉の始まりとされ、転じて万物の根源の象徴とされます。「阿字の子が阿字のふるさと立ちいでて、また立ち返る阿字のふるさと」という古歌があります。私たち両親から授かった命は、はるか昔の先祖より脈々と連なる命であり、この世に生まれ今生の旅を続けます。やがて旅が終われば、再び時間や空間、人知をも超えた世界、生の根源のふるさとへ帰っていくという歌です。だからこそ縁あって人としてこの世に生をうけたのだから、一時一時を大切に一生を大切に生きなくてはならないのです。また、自分一人で生きているのではなく宇宙・地球・自然、全ての生命によって生かされているということを観念することが阿字観法です。人は生まれてから死ぬまで寝ている間にも休むことなく行っている呼吸は生命の保持だけでなく心の媒介ともなっています。怒りのときは荒々しく、悲観したときの溜息は肩で弱く、笑うときには肩の力抜けて吐く息に力があります。つまり心の働きは直ちに呼吸に現れるのです。逆に呼吸を整えることによって心の状態を変えることもできます。長く深く力のこもった吐く呼吸は心を落ち着かせます。呼吸を意識的にコントロールすることができるわけですが、何事もスピードが要求される時代、ストレスの溜まる今日、多忙な現代人は平均1分間に16・7回呼吸していると言われています。一生に呼吸する数も限りがあると思います。その限られた数を有効に使う。つまり深く・長く・力のこもった呼吸はとても大切なことと思います。ご自身の楽な姿勢で一日数分間でも呼吸を意識し、心を鎮め、心穏やかに自分を見つめ直す時間を持っていただければと思います。
職場例会開催予定でした護国院のご案内
全景 |
正門 |
正門 |
手水舎 |
参道 |
鐘のある蔵 |
観音堂 |
観音堂から本堂をのぞく参道 |
旧本堂 |
本堂 |
以前の正門(本堂建て替え時に移設) |
以前の正門からの参道 |
「味鏡山」と号し、真言宗智山派。天平年間(729?749)僧行基の創建といわれ、薬師寺といった。 天暦二年(948)の大洪水により衰微したが、天永二年(1111)西弥(さいみ)上人が再興し、今の寺号に改めた。 本尊の薬師如来座像は行基の作と伝えられる。 また、寺宝は、文化財に指定されている絹本著色の絵画「千手観音二十八部衆(国重文)」、「尊勝種子曼荼羅図(市指定)」、「仏眼曼荼羅図(市指定)」をはじめ古鏡など多くが残されている」 |
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本堂のご案内 旧本堂へ | ||
最後に安部会長より皆さまへご挨拶 | ||
護国院のパンフレット 【PDF】 |
名古屋北ロータリークラブ フォーティーンヒルズセンタービル604号室 |