「カリフォルニア、ヒア・アイ・カム」という歌をご存知の方も多いのではないでしょうか。昨年からこの集いを夢に描き、思いを馳せてきた私たちの心を歌ったような懐かしのメロディーです。時が来て、今はすでに「カリフォルニア、ヒア・アイ・カム」ではなく、「カリフォルニア、ウィー・アー・ヒア」すなわち、「私たちはカリフォルニアにいる」に変わりました。新たなロータリーの指導者チームが、満を持してやって来たのです。
ロータリー・ボランティアの才能が結集されたネットワークには、目を見張るものがあります。私が壇上に上がる際に流れた音楽は、ロサンゼルスでのロータリー年次大会を推進する目的で、トルーマン州立大学の学生16名により、カークスビルという小さな町でレコーディングされたものです。この曲のアレンジとバンドの指揮は、わがロータリー・クラブ会員であるランディー・スミス氏が担当しました。あの音楽は、彼らの才能と超我の奉仕の精神の結晶です。
そして、今お聴きいただいている懐かしの曲はメアリー・サリーさんの演奏によるもので、この1週間、彼女はご自身の時間と才能を捧げてくださいます。音楽には人間の精気を奮い立たせる力がありますので、この協議会を通じて随所でメアリーさんの音楽の才能の恩恵にあずかることができるでしょう。米国オクラホマ州出身のロータリアンであるメアリーさんは、ロータリー奨学生としてウイーンで音楽を学んだ経験の持ち主です。ロータリー財団の申し子、メアリー・サリーさんに拍手をお願いします。
お話ししたいことが山ほどありますので、まずは、地区ガバナーが特に高い関心を寄せている来年度のテーマ・ブレザーから始めましょう。はじめてテーマ・ブレザーを採用したのはポール・ハリスだとお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、この伝統が始まったのは25年前です。
テーマ・ブレザーが導入されたのは、カルロス・カンセコ氏がRI会長を務めた1984-85年度のことでした。その発起人となったのが、当時、私の地区のガバナーを務めていたジム・フィッシャー氏で、これを伝統として受け継いでいくことにも力を注いだ人物です。弟さんとともにスポーツ用品店を経営していたジムさんは、「ロータリーの国際大会で仲間がすぐに見分けられるように、鮮やかな色のブレザーが欲しい」と同期のガバナーが話しているのを聞き、、その年のガバナー・チームのために鮮やかな黄色のブレザーを大量に注文したのです。
この黄色いジャケットは、「スズメバチ」の異名をとり、すぐさまロータリアンの間で話題となり、カンザスシティーで開かれた1985年の国際大会では注目の的となりました。
このブレザーが大人気を博したことを受けて、M.A.T.カパラス1986-87年度RI会長が、1986年ナッシュビルで開催された国際協議会で販売するため、「ハーバード・クリムゾン」の名にふさわしい深紅のブレザーを作ってくれと、ジムさんに注文しました。ブレザーの人気は大変なもので、ジムさんは以来長年にわたり、会長が変わるたびに新しい色のブレザーを提供することになりました。その後のことは私がお話しするまでもありませんが、ここで、テーマ・ブレザーをロータリーの伝統へと昇華させた二人のヒーローに敬意を表したいと思います。セントルイス出身のジム・フィッシャー・パスト地区ガバナー、そして、フィリピン出身のM.A.T.カパラス元RI会長のお二方です。
来年度のブレザーの色については、皆さんご存知のとおり、バーミンガム大会中、ガバナー・ノミニー会議で赤紫と既に発表いたしました。今回、私たちのブレザーは、事前購入できるようにしたことによって、価格を半分に抑えることができました。価格の面だけではなく、それよりもっと重要な教訓も得ることができました。