ロータリークラブ|国際ロータリー第2760地区ガバナーHP

従来どおりのやり方を見直すことで、よい良い方法が見つかったのです。これを機に、クラブや地区で既に時代遅れになってしまっているやり方など、ロータリーに存在するほかの慣習も見直してみたいものです。肝心なのは、伝統的な慣習のすべてを見直し、明らかにもっと良い別の方法があれば、新しい伝統を始めるべきだということです。

さあ、それでは、次期地区ガバナーの2番目の関心事項であるRIのテーマに焦点を移したいと思います。適切なテーマを選ぶにあたって、私はじっくりと考えを巡らせました。その過程で歴代RI会長のテーマをすべて参照し、種類別に分けてみることにしたのです。最新版の「公式名簿(Official Directory)」に載っている最初のテーマは、1949-50年度のもので、初期のほかのテーマ同様、目標を連ねた非常に長いテーマとなっています。私たちが今日テーマと呼んでいる形のものは、3つのキーワードから成る短いテーマで、1950年代に始まりました。「ロータリーは活動する希望」、「我等の資源を開發しよう」、「将来を造るに助力しましょう」が、この例です。

もう少し新しいテーマになりますと「真心の行動、慈愛の奉仕、平和に挺身」や「ロータリーの心を あなたの住むところ 私たちの世界 そこに住むすべての人々に」、「行動 行動に努めよ 理解に途を求めよ 指導力を高めよ」など、長いものも出てきます。また、「参加し敢行しよう!」、「手をさし伸べよう…」、「ロータリーは分かちあいの心」といった短いものもあります。

動詞から始まり、行動を促すテーマとしては、「友達になろう」、「手を貸そう」、「率先しよう」などがあります。ほかには、要点を強調するテーマもあります。「あなたが鍵です」、「人類が私たちの仕事」、「まことの幸福は人助けから」がその例です。テーマの中に「ロータリー」という言葉が含まれているものが、16ありました。

「ロータリーに生きよう」、「ロータリーを楽しもう!」、「ロータリーは分かちあいの心」、「ロータリーを祝おう」、「ロータリーは希望をもたらす」などです。
奉仕という言葉が含まれているテーマは、「超我の奉仕」、「奉仕の灯で道を照らそう」、「ロータリアン――奉仕に結束―平和に献身」の3つです。英語の「bridge」という言葉が含まれているテーマは、「隔りを取り除こう」、「生気を与えよ 身につけよ 友愛の橋をかけよ」、「人類はひとつ 世界中に友情の橋をかけよう」の3つです。

こうしてロータリーのテーマを見ていく過程で、もう1つの重要な面が見えてきました。それは、ほとんどのテーマがロータリアンだけに呼びかけるもので、ロータリアン以外の人々を対象としていない点です。この両者に呼びかけるテーマを考えるとき、脳裏に浮かんだのが、ロータリーのスーパー営業マンであるフランク・デブリン氏の勧告でした。エレベーターに乗り込んだ瞬間から降りるまでの短い間に、ロータリアンではない人々にロータリーのことを売り込む簡潔なメッセージを、私たちの誰もが用意しておくべきだと、デブリン氏は言っています。そこで私は、「ロータリアン以外の人々にロータリーの目的を説明すること」と「ロータリアンに自分たちの活動の意義を再認識してもらうこと」、この2つの目標を満たす簡潔なテーマを探す決心をいたしました。

そして適切な言葉を探す上で、四大奉仕部門を再検討していたところ、クラブ奉仕と職業奉仕はどちらも人生を謳歌し、善き市民となるよう私たちを導いてくれるものであると気づいたのです。また、社会奉仕と職業奉仕を合わせるなら、地元の地域社会をより住みやすく、働きやすい場所にすることができるでしょう。一方、国際奉仕は、国や大陸を異にする海外のクラブと協力し、世界理解、親善、平和を広め、世界をより良い場所にするための機会を、私たちに与えてくれます。そこで、海外と地元地域の両方で活躍するロータリアンのユニークな存在をどのように表現すればよいのかと、考えあぐねました。

次に、ジェームズ・コリンズの名著「ビジョナリー・カンパニー2」に書かれている非営利団体への助言について考えてみました。コリンズの助言は、将来の針路を見極めるために次の3点を考えよというものです。1)会員が情熱を抱いているものは何か。2)あなたの団体が世界一と誇れるものは何か。3)団体のリソースをつき動かすものは何か。

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